新規投稿者 三木伸哉
投稿日 11/5/1(日) 06:53:04
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回想中国 15「瀋陽からの機中で 2」
しばらく彼に声が無かった。次第に顔が青ざめてくるように見えた。
何も分からなくて、中国美人と結婚したがるのだから、金を持っている日本の男、それもイロジイさんには困ったものだ。もっとも20台や30台の日本人男性と結婚を望む中国女性は少ないようである。
あの頃一番人気があった若きアイドルは木村拓哉であった。その前は高倉健であった。「君よ憤怒の河を渡れ」に主演して中野良子と逃亡生活をする姿が、国家機関に反抗するような日本人中年の男性に、中国では考えられないような人物像として人気があったようである。
日本男性で人気のあるのはむしろ退職して中国語の学習にやってくる男性である。中国語を学ぼうという心意気がいい。教養があるから品格が顔に出る、退職してお金もあるだろう。もしや独り身であるかもしれない。
あれやこれやの思惑もあり、中年日本人男性像が中国人女性の花であったようである。
しばらく沈黙していたが、彼は国際結婚の周旋人についての話になった。日本の農家に嫁に来る女性がほとんどいないという現状から、東南アジアを中心に高齢化していく日本の農村に、農家の男性と結婚するという心意気を持った女性が、ほとんどいないというのが現状である。
私の調べた範囲では、日本各地での評価が違うようである。裕福な農村、収穫量の足りない土地柄によって周旋人に支払う相場が決まっているようである。しかし100万円は下らないというから、人身売買の名残がまだ続いているように思えてならない。女衒と変わらない。
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