中国のいま、最新事情 5no1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 12/4/15(日) 11:26:53  返信も含め全削除
中国のいま、最新事情 5
不動産価格は下がりっぱなし 2
先日のTV番組で、中国の野菜不足により、昨年までの40%も高い野菜を探して歩く庶民の映像があった。こまかに各店の野菜の値段を調べては、一番安い商店から買いあさるという。わずかな富裕層の底辺に、うごめく貧民層の生活は、しだいに追いつめられていく様子が市場の群像の中に見え隠れしていた。

中国の外貨準備高は2011年9月末の段階で邦貨に換算して、約250兆円、という世界一の規模であった。しかし最近はユーロ建ての資産も増やしているという。そして今回のギリシャ国債も、ポルトガルも、スペインも危なくなっているのに、これらの国々の国際を数十億ユーロで保有しているという。中国の最大の輸出国は、アメリカを抜いてユーロ圏になった。

私が中国の大連に在住していた2001年に、中国はWTOに加盟した。学生たちの喜びの大きさが信じられないくらいであった。いよいよこれから、世界と渡り合っていけるという前途の洋々たる国の発展を感じたのかもしれない。学生たちは、ほとんどが農村出身であったので、中国より安い東南アジアの農産物が、中国の市場を席巻するのではないかという不安もあったようだが、中国人として、世界の仲間入りの登竜門のようなWTOには、ほとんどの学生が賛成していたように見えた。

返信 1 三木伸哉  投稿日 12/4/15(日) 11:27:44  削除
あれから10年、うなぎのぼりの中国経済にも陰りが見え始めたのは、いろいろな側面が見えるけれど、この不動産の下落が、そもそもアメリカのサブプライム問題が引き金になっている。中国政府は大量のアメリカ国債を購入してきたが、長引くアメリカの不景気は国債にも反映し下落した。そのことに中国国民の批判が集中しているようである。

なにしろ5億人の網民(インターネットユーザー)がいる。中国人の3人に一人以上が、ネットを見ている時代である。中流以下の中国人にもネットのサイトは見えるから、10年前とは比較できないような、情報量のキャッチ、それもグローバルな世界の動きがわかる世の中になった。

「われわれが汗水流して稼いだ外貨が、アメリカのために使われ、失っていくのはおかしいじゃないか」と憤るのは当然、中国の中産階級以下の家庭経済はひっ迫し、爆発寸前である。爆発しても、人民解放軍が出動して鎮圧するのだが。ニュースにはなっていない。

デモの先頭に立つ者は、いつも牢にぶち込まれる、という構図は変わらないようである。だからジャスミン革命は中国では不発であった。我々の知らないメデアが報じても、国家に握りつぶされ、世界に広がることは極めてまれである。

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