<3>水面下の談合が表面化
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/6/15(日) 23:52:59  返信も含め全削除

1.談合等違法行為が表面化現象
 近年、談合に関するマスコミによる報道が増えているが、これは近年になって談合事件が急に増えてきたのではなく、 長い間水面下で行われていた談合文化が表面化してきたために、談合事件が多発しているように見える現象である。この現象は社会構造の大地震とも言うべき現象であり、水面下で行われていた談合が近年急速に表面化してきたのである。この大地震によって大きな地殻変動が起き、水位が下ってしまったのである。そのため水面下で行われた談合が水面上に現れた現象である。水面上に現れれば民衆の眼に触れて、悪として厳しい制裁を受けるのである。業界用語で「必要悪」と言われ、悪と知りつつ必要だと主張する。近年の談合事件は増加しているわけではなく、むしろ激減しているのである。<必要悪に関しては、後日詳細に論評する>

2.グローバル化による地殻変動とは
 大地震による地殻変動とは、市場経済社会の大変動を意味している。日本は昔から市場経済制度ではあるが、近年の市場経済とは大きく相違していた。過去の日本の市場経済は、競争原理があまり強く作用しない市場であり、地域の狭い範囲ごとに特色があった地域エリア型市場経済であった。それに対して近年の市場経済は、地域エリアの壁が崩壊し、ビジネスエリアが広範囲に及ぶエリアレス型市場経済になってしまった。つまりビジネス競争が激しく作用すると、自分の所属するエリアを飛び出して、広範囲なエリアでビジネス行為に及ぶ結果、益々競争激化する方向に動き出してしまった。いわゆるグローバルビジネスの始まりである。地域内ビジネスが、国内レベルのビジネスになり、現在は地球レベルのビジネスになったのである。地域エリアが鮮明であった時代は、競争環境がエリア内に限定されるため、協調性が重視され競争原理が強く作用しないビジネス環境であった。これが今日のグローバル化社会になり、国際的エリアレスが進む中で、同時に国内の市場経済の環境もエリアレス化が始まったのである。更に全国的に市町村合併が進み、集団文化に対する地殻変動になっている。

3.集団所属意識の希薄化による地殻変動
 人間は、狭いエリア内の生活であれば、ほとんどが隣人であり顔見知りの環境であった。この時代の生活文化は、地域エリアが小単位であったため仲間意識も強く、そこに所属する地域住民は生活文化が同質性となり、共有する集団文化があった。その集団には所属している意識によって、暗黙に了解されたルールが出来上がり、このルールに従わなければ村八分になることもあり、法律ではないが皆が守る規律的な拘束力をもつルールが存在していた。これが地域の集団によって形成された習慣文化である。この時代の集団文化の特色は、集団内部で発生した事件は、内部の恥として外部に漏れることを恐れ隠す傾向があった。つまり内部告発のようなことは起きなかった時代である。しかし、近年のようなグローバル化が進んだ結果、集団所属意識が希薄化した人種が現われ、事件が発生すると内部告発は当り前になってきた。この人間社会の地殻変動はビジネス界にも大きな影響を与え。水位が下る要因にもなっている。

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